お金で振り返る1年。サラリーマンの源泉徴収票でわかること

2019-12-14

 師走とは1年間をいろいろと振り返ってしまう季節。流行語大賞や今年の漢字もいいけれど、サラリーマンなら今年1年で自分がいくら稼いだか。税金をどれくらい払ったかも確認しておいてほしい。そのための便利ツールが源泉徴収票だ。源泉徴収票の基本的な見方を覚えてみよう。

源泉徴収票で確実に抑えておきたいふたつの項目。

稼いだお金は「支払金額」。

 源泉徴収票でまず確認してほしいのは、1年間でいくら稼いだのか、だ。これは源泉徴収票のなかでひときわ目立つところに記載してある。

 「①支払金額」には毎月の給料から引かれている社会保険料や税金なども含まれている。俗にいう年収というのはこの「支払金額」を指して言うことが多い。含まれないものは「交通費」だけ、と覚えてもいいだろう。

払った所得税は「源泉徴収税額」。

 つづいて払っている税金だ。はじめに断っておくが住民税をいくら払ったかは源泉徴収票からはわからない。源泉徴収票で分かるのは所得税(復興特別所得税を含む)額だ。これは「④源泉徴収税額」を確認しよう。

 年末調整や確定申告によってもっと少なくなることはあるけれど、おおむねこの数値が今年1年払った所得税だ。

源泉徴収票で手取り額はわかるのか。

 さて、本当に知りたいのはいくら稼いだかや払った税金の額ではなくて、自分の手元に残った額、いわゆる「手取り額」ではないだろうか。源泉徴収票からそれはわかるのだろうか。

 結論から言うとわからない。ただし、1年間にもらった交通費と、1年間に払った住民税額がわかれば近い数値は出せる。

 (「①支払金額」+1年間の交通費)-(「④源泉徴収額」+1年間の住民税額)

 これがいわゆる「手取り額」になる。

源泉徴収票から節税のコツを学びとろう。

 せっかくだから源泉徴収票を見ながら節税のポイントも覚えてしまおう。翌年からさっそく役に立つかもしれない。節税で大事になるのは「③所得控除の額の合計」だ。

 稼いだ金額が同じならここの額が大きくなるほど節税できる。所得税の計算式をみてみよう。

 (「②給与所得控除後の金額」-「③所得控除の額の合計額」)×所得税率=所得税額

 ()内の数値が小さくなれば所得税額が少なくなることが分かるね。ここでいう所得税とは「④源泉徴収額」のことだ。「②給与所得控除後」の金額は「①支払金額」をもとに自動的に計算される。一方「③所得控除の額の合計額」は人によってまちまちだ。もちろん、この額を個人が好き勝手に増やすことはできないけれど、増やせる状況にあるならきちんと申請する必要があるし、狙って増やすことも可能だ。「所得控除」は源泉徴収票の⑤以下のところに詳しく記載されることになる。

所得控除の基本を知ろう。

 所得控除はぜんぶで14種類あって、それぞれで控除できる額の計算方法や上限額が決まっている。控除を利用できるかどうかは、わりと簡単にクリアできるものもあれば、かなりややこしい条件が設定されているものまで様々だ。

 詳しくはこちらのページにまとめてあるので参考にしてほしい。

 18歳ではじめる、所得控除の独学勉強法

 所得控除は、税金を取りすぎて生活が苦しくなることがないようにすることが目的だ。そのため生活費がかかりやすい家族構成になっている人や、不測の事態への備え、将来への投資などが対象となっている。大きな枠組みでは次のようなときだ。

  • 養う家族がたくさんいる。
  • 社会保険料を払っている。
  • 不測の事態に備えて、民間の保険に入っている。
  • 家計を圧迫する事態が生じている(医療費が多額になっている、泥棒に入られたなど)

 注意点は所得控除は原則、納税者からの申告が必要になるということだ。