住民税の「いつ?」をまとめて解決。いつからいつまでの分を、いつ払っているのか、が分かる!

 住民税のいつ?が気になるのは、キミが住民税特有のタイムラグになんとなく感づいているからだろう。このタイムラグは仕組みが分かっていないと実に気持ちが悪い。毎月給与から税金が徴収されていることははっきりしているのに、それがいつの分の住民税かわからないんだから。いったい、いつまで住民税は払い続けるのか。答えがないと、まるで無間地獄だ。

 この記事では住民税のいつ?をはっきりさせていく。一度わかってしまえば、無間地獄なんてことはない。もちろん、税金だから天国ってこともないけれどね。

住民税はいつ払う?

 会社員を何年もやっている人には、簡単な質問。答えは、毎月の給与日だ。給与明細を見ればわかる。毎月、住民税分がしっかり引かれている。源泉徴収というやつだね。

 では、ボーナスはどうだろう。住民税は引かれていたかな?

いつの分の住民税を払っている?

 (ボーナス時の源泉徴収の有無はさておき)毎月の給与から徴収されてる住民税は、いつの分のものなのだろうか。たとえば、先月の給与時に徴収された住民税はいつの分の住民税? こんな質問をするくらいだから、先月に徴収された住民税が先月分の住民税でないことは察しがつくよね。いったい、いつの分?

住民税はいつ決まる?

 「ボーナスのときに住民税が源泉徴収されるのか?」と「毎月の住民税の源泉徴収はいつの分の住民税なのか?」は、住民税がどのような基準で決まるのかを理解すると答えに近づくことができる。

 まず住民税を計算する期間。これは毎年1月1日から12月31日までの1年間を単位としている。この1年間に得た所得が基準になって各人の住民税が決まるんだ。

 ということは、住民税の算出は1月1日から12月31日までの所得額がわかった「後」になるよね。1年間の所得が決まるのは翌年の3月15日。3月15日は確定申告の締切日だ。多くの会社員は確定申告をするまでもなく所得額は確定するけど、全員の足並みがそろうのはこのタイミングになる。だから、住民税額の計算がはじめられるのは翌年の3月15日以降だ。

 ここからは2020年を例に考えてみよう。2020年分の住民税の額が分かるは、2021年の3月15日以降になるよね。そこからさらに市区町村が計算したり、納付額を知らせる時間も必要になる。

 結果、2020年分の住民税の徴収が始まるのは、2021年6月となる(6月というのは2020年に限らず毎年同じだ)。2020年分の住民税は、2021年6月から2022年5月までの12回に分けて、毎月の給与から源泉徴収される。

 答え合わせをしてみよう。

 「ボーナスのときに住民税が源泉徴収されるのか?」答えはNoだね。

 「毎月の住民税の源泉徴収はいつの分の住民税なのか?」答えは、1月から5月は2年前の分、6月から12月は前年分のものだ。

住民税のタイムラグで、入社1年目のほうがお金持ちになる?

 住民税は、稼いだお金に対してだいぶ遅れてその支払いがやってくることが分かった。会社員のケースだと、このことが少し不思議な事象をもたらすことになる。

 2020年の4月に新卒入社で会社員になったとしよう。それまでに働いたことはない前提だ。この場合、住民税は2020年4月から12月の所得に対してかかるのがはじめてで、その支払い(徴収)がはじまるのは2021年の6月からだ。つまり、入社初年度(2020年4月~2021年3月)と、翌年度の5月までの計14ヵ月間は住民税の徴収はないことになる。仮に年収と社会保険料等の控除額が変わらないとしたら、住民税の徴収がない分、入社1年目のほうが2年目よりも手取りが多いことになる(そのつけは退職後にやってくるわけだけど…)。

タイムラグがない特別な住民税

 最後に例外的な住民税の支払いがあることにも触れておこう。次の3つだ。

  • 利子を得たことに対する住民税(利子割)
  • 配当を得たことに対する住民税(配当割)
  • 株を売却して得たことに対する住民税(株式等譲渡所得割)

 これらはどれも得た利益に対して金融機関がリアルタイムに住民税分を源泉徴収しているケースが多い。つまり利益を得ることとその分の住民税の支払いがほぼ同じタイミングで行われていることになる。頭の隅に入れておこう。

執筆者紹介

鈴木玲
ファイナンシャルプランナー

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