健康保険料は今いくら?「だいたいわかる」カンタン計算法

 健康保険の保険料は給与や賞与をもらうたびに支払っている。病院にいって治療費を全額払わなくてすむのはこの保険のおかげだ。このページでは保険料の額がどうやってきまっているかを解説するよ。

だいたいなら「5%」で計算してしまおう。

 キミの健康保険の負担額は給与や賞与の額と連動している。だいたいの金額を知りたい、という人であれば、給与や賞与の額に5%をかけてみよう。40歳以上になると介護保険料の負担が出てくるのでこの数字は5.86%が目安になるんだけど、今は気にしなくていいよ。キミが40歳になったときも同じ数字のままになっていることはたぶんないだろう。

 例をあげて計算してみよう。254,139円×5%=12,706円(端数切捨て)といった具合だ。正確な額ではないけれだいたいこんなものだ。

 まずはこの「5%」を覚えてしまおう。実際には加入している組合や都道府県別によってこの「5%」という数値は変わってくる。これは別の機会に説明しよう。

 健康保険の保険料は給与と賞与で計算式が別々に用意されている。まずそれを抑えておこう。

賞与の健康保険料の計算は切り捨て。

 ここでいう「賞与」は支給が年3回以下のものに限る。年に4回以上出ていたら会社的には「賞与」でも健康保険の計算上は給与と同じ扱いになるんだ。

 給与よりも賞与のときの保険料計算を先に紹介するのは、計算式が簡単だからだ。

 賞与時の健康保険料は報酬の千円未満を切り捨てて、その額に×5%すればいい。上で紹介した254,149円を例にすると以下のようになる。

 254,000円(千円未満切り捨て)×5%=12,700円

 年間の賞与額が573万円を超える人には特典がある。健康保険は年間573万円を超えた部分の賞与に対しては保険料がかからないんだ。どんなにたくさん賞与をもらっても5,730,000円×5%=286,500円が賞与に対して払う1年の保険料の上限だ。

給与の健康保険料の計算はグレードで考える。

 給与の計算は賞与より少しだけ手間がかかる。これは給与を額に応じてカテゴリー分けしてその代表値を計算に使うからだ。例をあげてみよう。

給与額代表値
210,000~230,000220,000
230,000~250,000240,000
250,000~270,000260,000

 このようなカテゴリーが全部で50あるんだ。このカテゴリーのことを等級と呼んでいる。給与の健康保険料を計算するうえでは報酬が210,000円の人も220,000円の人も230,000円の人も一律220,000円で扱われるんだ。

 再び254,149円を例にしてみよう。254,149円の代表値は260,000円だね。この代表値が計算には使われる。

 260,000円×5%=13,000円。これが給与時の健康保険料だ。

 代表値は各組合のものを確認するのがベターだけど、協会けんぽの数値でも代用できるだろう。

 給与も一定額を超えた部分については健康保険料がかからない仕組みだ。1,390,000円を超えると一律1,355,000×5%=67,750円が保険料になる。

健康保険料の計算で登場する専門用語。

 健康保険料を計算するにあたり、いくつか特徴的な言葉が出てくるので整理しておこう。

報酬

 ここまで計算には給与や賞与の額をそのまま使ってきたが、健康保険料の計算に使われる数値は必ずしも給与や賞与の額とは一致しない。計算に使われる数値は「報酬」と呼ばれるお金の総額だ。

 報酬に含まれるものは基本給のほかに手当がある。通勤手当や役職手当のことだ。日本年金機構のHPで報酬に含まれるものとしていくつか例があげられているので確認してみよう。

日本年金機構ホームページより

基本給のほか、能率給、奨励給、役付手当、職階手当、特別勤務手当、勤務地手当、物価手当、日直手当、宿直手当、家族手当、休職手当、通勤手当、住宅手当、別居手当、早出残業手当、継続支給する見舞金等、事業所から現金又は現物で支給されるものを指します。

 反対に報酬に含まれないものとして、退職手当、内職収入、財産収入、出張旅費、赴任旅費、見舞金、結婚祝い金、餞別金、大入袋などが主なものとされているよ。

標準賞与額

標準賞与額は賞与の健康保険料を計算するときに使用する数値だ。賞与報酬の千円未満を切り捨てたものが標準賞与額になる。

(例)賞与報酬が254,149円のときの標準賞与額は245,000円。

標準月額報酬

 標準月額報酬は給与の厚生年金保険料を計算するときに「代表値」と呼んだもののことだ。標準報酬月額は、1等級(5万8千円)から50等級(139万円)までの50等級に分かれている。給与が変動すると標準月額報酬も変わる可能性がある。

(例)給与報酬が254,149円のときの標準月額報酬は260,000円

 標準月額報酬は毎月の給料のたびに計算されるわけではない。もっとも一般的な定時決定では、4月から6月の報酬の平均を計算し、そこで出された標準月額報酬をその年の10月から9月まで適用している。だから4月から6月にいつもより多めに残業代などをもらっているとそれを基準に健康保険料が決まってしまうので、ちょっと損することになる。

執筆者紹介

鈴木玲
ファイナンシャルプランナー

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